感染症の種類から日常生活の注意点まで。“免疫”のことを『分かりやすく』発信していきます。

vol.17 【2024年10月】 新型コロナ
最新の感染者数は?
症状は?
後遺症は?

2024.09.27

新型コロナウイルスの感染者数が2024年7月から再度急増し、いわゆる“第11波”と呼ばれる流行が発生しました。
当初に比べると、重症化リスクは低下してきている新型コロナウイルスではありますが、高熱や喉痛など非常に辛い症状が出てしまうこともあるため変わらず感染には注意が必要です。
さらに、場合によっては後遺症がまれに出てしまうこともあるため依然として注意が必要な感染症とも言えるでしょう。

今回の記事では最新の感染者数の動向や、新型コロナの最新の症状・後遺症についてまとめました。
コロナについて最新の情報を知りたい方は、ぜひこの記事をお役立てください。

新型コロナ 最新の感染者数は?

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行したことに伴い、感染者数を示すデータはこれまでの「全数把握」ではなく、全国5000の医療機関からの報告をもとに厚生労働省が集計した「定点把握」に変わりました。
そのため感染者総数というデータはなく、現在は1医療機関あたりの平均患者数という指標で感染者数の動向を測っています。

現在の感染者数の動向は下記のグラフのようになっています。

1医療機関あたり平均患者数(全国)

参考:NID国立感染症研究所|IDWR速報データ
https://www.niid.go.jp/niid/ja/data.html

グラフを見ると、徐々に患者数のピーク自体は低くなってきているようにも見えますが、一方で定期的に流行を繰り返しており、直近では2024年7月から“第11波”も発生しています。
今後もこのトレンドは変わらず続いていくと予想されるため、今後発生するであろう第12波以降も引き続き感染症対策をしっかり行っていくことが重要ですね。

新型コロナ 最新の症状は?

これまで新型コロナウイルスは、アルファ、デルタ、オミクロン、BA.5、XBB、JN.1など様々な変異株が発見されてきましたが、直近の第11波では「JN.1株」の子株である「KP.3株」が猛威を振るっています。
この「KP.3株」はこれまでの株と若干異なる点はあるものの、症状自体の特徴は従来株と大きく変わっていないと言われています。

コロナの症状の特徴

頭痛/味覚障害、嗅覚障害/吐き気、嘔吐、下痢/発熱、悪寒/咳、喉の痛み、鼻づまりや鼻水/息切れ、呼吸困難/倦怠感、筋肉痛、体の痛み

参考:厚生労働省|新型コロナウイルス感染症
- COVID-19 診療の手引き
https://www.mhlw.go.jp/content/000815065.pdf

KP.3株がこれまでの株よりも重症化しやすいという情報は今のところありませんが、重症化しているケースもみられるため、感染しないためにもマスク着用などの感染予防を心掛けることが重要です。
また新型コロナウイルスの潜伏期間は株によって若干ばらつきがあるものの、最短で1日、最長で14日と言われており、平均的には感染してから3日後から5日後に症状が出ることが多いとされています。

参考:東京都保健医療局
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/corona_portal/soudan/coronaqa.html

詳細は過去の記事にまとめています。
ぜひご覧ください。

発生する可能性のある後遺症は?

「後遺症」は正式には「罹患後症状」と呼ばれています。
この罹患後症状というのは新型コロナにかかった後に、感染性は失ったにもかかわらず発生する症状のことで、

  • ① 罹患してすぐの時期から持続する症状
  • ② 回復した後に新たに出現する症状
  • ③ 症状が消失した後に再び生じる症状

の全般を罹患後症状と呼びます。
また、この罹患後症状についてWHOは下記のように定義しています。

  • 新型コロナウイルスに罹患した人にみられる
  • 少なくとも2ヵ月以上持続し、他の疾患による症状として説明がつかないものである
  • 通常はコロナの発症から3ヵ月経った時点にもみられる

参考:厚生労働省|新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&ANew
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kouisyou_qa.html

罹患後症状の代表的な症状

では実際にはどのような症状があらわれるのでしょうか?下記が罹患後症状として報告された代表的な例です。

罹患後生生の例:疲労感、倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下

参考:厚生労働省|新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&ANew
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kouisyou_qa.html

このように罹患後症状には様々な事例があり、個々人でこれは罹患後症状である or ではないと見極めをすることは非常に困難です。
このような症状が改善せず続く場合には、決して一人で判断せずに一度かかりつけ医や地域の医療機関に相談しましょう。

すぐにできる予防対策

新型コロナウイルス感染症は、「飛沫感染(+エアロゾル感染)」と「接触感染」が主な感染経路と考えられています。
そのため、これらの経路を遮断することが感染を防止する上で非常に有効な対策となります。
具体的な方法としては、「①マスクの着用」「②こまめな手洗い・手指消毒」「③定期的な換気」といった感染症への基本的な対策が非常に有効となります。

マスクの効果については
以前の記事に詳細をまとめています

またウイルスをシャットアウトするだけでなく、自身の「免疫力を低下させない」ことも非常に重要です。
免疫力は、睡眠不足や偏った食事による栄養不足運動不足等によって低下していきます。
忙しい日々の生活の中で生活習慣を意識的に変えていくことは難しいですが、新型コロナが流行している今だからこそ一つ一つ気を付けていきたいですね!
感染症にかからない元気な毎日を過ごせるように、日々生活習慣には気を付けていきましょう!

有効な免疫対策

  • しっかりとした睡眠をとる
  • 適度な運動をする
  • バランスの良い食事をとる
  • サプリメントを摂取する

キリンでは、新型コロナウイルスだけでなくインフルエンザウイルスの感染抑制や風邪の罹患率の低下が報告されている「乳酸菌」の研究を約15年間に渡り行ってきました。詳細は下記のページにまとめていますのでぜひご覧ください!
科学の力であなたの生活のお役に立てたら嬉しいです!