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vol.2
結局、新型コロナが「5類」に
移行すると何が変わるの?
2023.04.28
政府は2023年5月8日から新型コロナの感染法上の分類を「2類」から、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる方針を示しました。
しかしこの決定によって私たちの生活が結局どう変わるのか?ということはなかなか分かりにくいですよね。
このコラムでは「5類」に変わることによって、感染症対策がこれまでとどう変わるのか?そして私たちの生活はどのように変化するのか?を解説していきます。
監修:宮田 俊男 先生
日本の医療の在り方に一石を投じる、都市型の地域包括医療クリニック〈みいクリニック〉理事長(東京都渋谷区、大阪府箕面市)
早稲田大学理工学術院教授/吉本興業企画笑来塾塾長
そもそも「類」とは?
感染症の流行を抑えるために、感染の広がりやすさや症状の重症度などの危険度に応じて病原体を5段階に分類し、それぞれに適した対応や対策を取れるようにしたものです。分類は1~5類までありますが、1類にはもっとも危険な病原体が指定されています。
病原体 | 分類の考え方 | |
---|---|---|
1類 | エボラ出血熱、ペスト等 | 感染力及び罹患した場合の重篤性からみた危険性が極めて高い感染症 |
2類 | 結核、SARS、 鳥インフルエンザ等 |
感染力及び罹患した場合の重篤性からみた危険性が高い感染症 |
3類 | コレラ、細菌性赤痢、腸チフス等 | 特定の職業への就業によって感染症の集団発生を起こし得る感染症 |
4類 | 狂犬病、マラリア、デング熱等 | 動物、飲食物等の物件を介してヒトに感染する感染症 |
5類 | インフルエンザ、 新型コロナ(移行後)等 |
国が感染症発生動向調査を行い、その結果等に基づいて必要な情報を国民一般や医療関係者に提供・公開していくことによって、発生・まん延を防止すべき感染症 |
※厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会の資料を元に作成
1類にはエボラ出血熱やペストといったかかると命の危険性がある感染症が並んでおり、そのすぐ下の2類(これまで新型コロナが分類されていた)には結核やSARS(2003年にアジアに大打撃を与えた急性肺炎)などが分類されています。
今回の政府の決定では、この2類から季節性インフルエンザと同じ5類に移行されるということなので、対策や意識等も大きく変わります。実際に5類に移行されることで変化する内容を見てみましょう。
5類移行後の変化まとめ
現在(2類相当) | 5類移行後 | |
---|---|---|
医療機関 | 発熱外来や指定医療機関の 一部のみ |
幅広い一般医療機関 (ただし国からの支援は縮小) |
行動制限 | できる 患者:最大7日間 濃厚接触者:最大5日間 就業制限や健康状態の報告義務 |
できない |
検査費 | 公費負担により無料 | 自己負担 |
医療費 | 公費負担により無料 | 自己負担 |
ワクチン費用 | 公費負担により無料 | 当面は公費負担により無料だが、 有料化にいずれ移行の可能性あり |
マスク着用 | 屋内では推奨 | 個人の判断 (医療機関等は引き続きマスク着用を推奨) |
大声を伴う イベント |
定員の50% | 対策を行えば定員の100% |
感染者数 | 全数把握できるように 報告義務がある |
定点把握のみ |
- ※厚生労働省の厚生科学審議会感染症部会の資料を元に作成
医療機関について
現在、新型コロナはいわゆる発熱外来(2023年2月時点で4万2000施設)で対応していますが、5類移行後は「より幅広い一般医療機関で対応する」こと(具体的には、インフルエンザ対応を参考に6万4000施設での対応)を政府は目指しているとのことです。
一方で、発熱外来への国からの支援も大幅に縮小されますので、流行が起きるとなかなか受診がしにくくなる懸念もあり、普段からの免疫機能の維持が大切です。
行動制限について
行動制限の解除によって私たちの生活上で開放される部分は大きい一方、いくつか懸念点もあります。
これまでは感染者や濃厚接触者に行動制限(自宅待機)を課すことが出来ていましたが、今後はこの行動制限がなくなり濃厚接触者であっても自由に外出することができるようになります。そのため市中感染の機会がより一層増える可能性が懸念されます。
特に就業制限がなくなることは、職場等でのクラスター感染の可能性が高まるため、大きな懸念点と考えられます。
検査費、医療費、
ワクチン費用について
ワクチンは当面公費負担となる見通しですが、検査費、医療費については5類移行後(2023年5月8日以降)は基本的に自己負担となります。
- 検査費用:自己負担(高齢者施設等の勤務者は無償を継続)。
- 外来医療費:自己負担。3割負担の場合、自己負担額は最大4,170円(インフルエンザとほぼ同額)。
- 入院医療費:原則自己負担。高額になる場合は2023年9月末まで月20,000円程度を軽減。
- ワクチン費用:当面は公費負担により無料だが、有料化にいずれ移行の可能性あり
感染力が強い新型コロナの医療費が自己負担となるのは私たちにとっては少し不安なニュースですね。一方でワクチン費用については当面、公費で負担されるとのことなので、しっかり免疫を高めてかからないようにすることが重要と言えます。
マスク着用やイベントについて
マスクはこれまで積極的な着用が呼びかけられていましたが、5類移行後は「屋内・屋外問わず個人の判断に委ねる」と政府は発表しています。またコンサートやサッカーなどのスポーツ観戦時は、正しくマスクを着用すれば定員の100%を収容できるようになり、声出しも解禁されるケースが増えています。
少しずつコロナ前の日常に戻りつつあるのは嬉しいことですが、同時に個々人が責任をもって対策をとることが求められているように感じます。今後はさらに免疫ケアをしっかりと行い、新型コロナに感染しないカラダづくりをしていきたいですね!
有効な免疫対策
- しっかりとした睡眠をとる
- 適度な運動をする
- バランスの良い食事をとる
- サプリメントを摂取する