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vol.1
新型コロナとインフルエンザ、
症状にちがいはあるの?
2023.04.28
『新型コロナウイルス感染症』の世界的大流行により私たちの『インフルエンザ』に対する意識は、前よりも少し遠のいてしまっているのかもしれません。
しかし2023年3月現在、インフルエンザは再度流行のきざしを見せており、さらに直近では新型コロナとインフルエンザ、2つのウイルスに同時に罹患したケースも報告されはじめました。
このコラムでは『新型コロナ』と『インフルエンザ』の違いを解説し、それぞれの感染症に負けないための準備をお手伝いさせていただきます!
監修:宮田 俊男 先生
日本の医療の在り方に一石を投じる、都市型の地域包括医療クリニック〈みいクリニック〉理事長(東京都渋谷区、大阪府箕面市)
早稲田大学理工学術院教授/吉本興業企画笑来塾塾長
インフルエンザ | 新型コロナ(オミクロン株) | |
---|---|---|
主な症状 | 38℃以上の発熱、頭痛、咳、鼻水、 筋肉痛、関節痛など |
のどの痛み、発熱・咳・鼻水、頭痛 |
潜伏期間 | 1~2日間 | 1~14日間(中央値3日) |
無症状の感染 | 10%程度 無症状ではウイルス量が少なく 感染力は少ない |
60%程度 無症状でもウイルスの量は多く 感染力が高い |
排出期間 | 5〜6日程度 | 10日程度 |
- ※厚生労働省『オミクロン株感染における感染、発病、感染性のある期間等に関する文献資料』
- ※一般社団法人日本感染症学会提言「今冬のインフルエンザと COVID-19 に備えて」(一般社団法人日本感染症学会提言)
- ※ Joung SY, et al. JAMA Netw Open. 2022;5:e2227241. を元に作成
現在、日本で流行している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はオミクロン株が主流となっています。
新型コロナ(オミクロン株)の主な症状は、のどの痛み、発熱・咳・鼻水、頭痛などとされており、感染すると約3日間で症状があらわれ、2〜3日程度持続します。
インフルエンザの主な症状は、は38℃以上の発熱、頭痛、咳、鼻水などとされていますが、これまでインフルエンザの特徴とされていた関節痛や筋肉痛といった症状もオミクロン株であらわれる場合があります。
そのため、デルタ株までの新型コロナと違い、症状のみでインフルエンザと新型コロナを区別することは難しいと考えられます。
一方で、潜伏期間やウイルスの排出期間はインフルエンザよりも新型コロナの方が長く、また無症状の感染率は約60%もいるとの結果もあり、うつらない、うつさないための日頃の免疫ケアがますます重要となっています。
インフルエンザ再流行のきざし
過去2年間、国内では新型コロナウイルス感染症対策(マスク、アルコール消毒、3密を避けるなど)によって、インフルエンザの感染者数も非常に少なく抑えることができていました。 一方で逆に流行しなかったことによって、インフルエンザに対する社会全体の集団免疫が低下し、ひとたび感染が起こると大きな流行となることが懸念されています。
インフルエンザウイルスに触れる機会があったことで免疫が保たれていた
インフルエンザウイルスに触れる機会が少なくなりインフルエンザへの免疫力が低下している人が増加
実際に、2023年3月現在では2021~2022年と比較し、爆発的に増加していることがわかります。これらの感染症に同時感染した場合により症状が重篤にあらわれるケースも報告されているため、免疫力をしっかり維持していくことがこれからは重要になります。
インフルエンザ罹患者数の推移
- ※厚生労働省の公表データをもとに作成
インフルエンザや
新型コロナを防ぐには?
インフルエンザや新型コロナにかからないようにするためには、基本的な感染症対策(マスクや手洗い、3密を避けるなど)を続けることが最も重要です。また、日常的な『免疫ケア』によって免疫力を高めておくことも非常に有効な対策となります。
有効な免疫対策
- しっかりとした睡眠をとる
- 適度な運動をする
- バランスの良い食事をとる
- サプリメントを摂取する
感染症にかからない元気な毎日をすごせるように、日々生活習慣には気を付けていきましょう!
インフルエンザはここ数年、日本国内で感染者が極めて少なかったですが、今シーズンは猛威を振るい、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザを同時に感染された方や、続けざまに両方にかかったりする方もいました。今後はインフルエンザワクチンと新型コロナウイルスワクチンの両方を毎年、接種する時代になると予想されます。感染症は全国的にいつパンデミックを起こすか予想が難しく、これから地球規模で移動が緩和されていきますので、普段からの基本的な感染対策や免疫機能の維持がとても大切です。
宮田 俊男 先生