免疫とは?
わたしたちが健康な生活をおくるために必須である、生体防御機構「免疫」。
「疫」を「免れる」という文字のとおり、
免疫とは、ウイルスや細菌などの病原体からカラダを守る「防御システム」を意味します。
免疫が低下すると、このシステムが崩れて外敵の侵入を許してしまい、風邪などの感染症にかかりやすくなります。
よって免疫を維持することが、健康状態を保つために必須なのです。
免疫が維持されているとき
免疫が弱まっているとき
わたしたちが毎日風邪をひかなかったり、一度かかった病気にかかりにくくなるのはなぜでしょう?
それは、免疫システムのおかげです。
免疫システムには、大きく分けて2つの段階が存在します。
1つめは、外から入ってきた敵をみつけてすぐに排除する初期の応答である「自然免疫」、2つめは、入ってきた敵をよく観察して過去の履歴を照らし合わせ、特別な対応をする「獲得免疫」です。
2つの免疫システムは、それぞれの役割を担う細胞たちによって精巧に調整されています。
免疫の低下には、加齢、ストレス、運動、睡眠などが関連することが知られています。
生後、人は、外の環境に身をさらすことで免疫力を高めていきます。免疫機能は20代でピークを迎えると、加齢により徐々に低下します。
(参考:「からだと免疫のしくみ」日本実業出版)
慢性的なストレスは免疫力を低下させます。ストレスは、適度なものであれば、良い効果をあらわしますが、これが過度になった際には急激に体調の不調を引き起こすのです。
参考:Saul McLeod, Stress, Illness and the Immune System, Simply Psychology (2010)
https://www.simplypsychology.org/stress-immune.html 一部改変
昔に比べて減少傾向にあるといわれている睡眠時間。実は、よく眠れないほど風邪をひきやすくなることが報告されています。
外敵から身を守る免疫システムと睡眠とが関連することがうかがえます。
※床についてから実際に入眠に至るまでの効率
Cohen, Sheldon, et al. "Sleep habits and susceptibility to the common
cold" Archives of internal medicine, 169.1(2009):62-67より一部改変
激しい運動によって一時的に免疫機能が低下することが知られています。この現象は「オープンウインドウ」と呼ばれ、運動する人にとっては大きな問題となります(下左図)。
実際に、一流のアスリートや、激しい運動を行っている人は、一般的な人に比べて、感染症の罹患率が高いことが報告されています(下右図)。
参考:運動すれば風邪をひかなくなりますか?, 人文科学論集, Vol 57 (2011.3) 一部改変
S Afr Med J.64,582-584,1990
キリンは、順天堂大学との共同研究により、継続的な運動が免疫系に及ぼす影響について検討を実施しました。運動部に所属する大学生22名を対象として、14日間の継続的な運動期間における、免疫の司令塔プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)の活性を測定しました。その結果、pDCの活性は、運動前と比較して、運動後に有意に低下していることが明らかになりました。この試験結果からも、激しい運動が免疫力の低下を引き起こすことが推測されます。
出典:第72回体力医学会(2017年)
乳酸菌 L.ラクティス プラズマとは、キリン・小岩井乳業・協和発酵バイオが共同研究を行っている乳酸菌です。