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プラズマ乳酸菌の免疫賦活効果

1)マウス骨髄由来樹状細胞を用いて、ウイルス感染防御において主要な働きを示す免疫細胞であるpDCを活性化する乳酸菌をスクリーニングし、プラズマ乳酸菌が初めて同活性を持つものとして発見された。作用メカニズムは、pDC細胞内に発現しているTLR9を乳酸菌中DNAが刺激することによるIFN-α産生であり、pDCとミエロイド樹状細胞(mDC)が共存するときに飛躍的に活性化が促進された。プラズマ乳酸菌と対照乳酸菌であるLactobacillus rhamnosus ATCC 53103(免疫活性化が報告されているがpDC活性化能を有さない乳酸菌)を比較すると、前者はpDCに取り込まれたのに対して、後者はpDCに取り込まれなかった。これより、pDCの活性化には乳酸菌のpDCへの取込みが重要であることが示唆された。また、プラズマ乳酸菌をマウスに2週間経口投与すると腸間膜リンパ節中のpDC及びmDCが活性化した。

Jounai K, Ikado K, Sugimura T, Ano Y, Braun J, and Fujiwara D. (2012)Spherical lactic acid bacteria activate plasmacytoid dendritic cells immunomodulatory function via TLR9-dependent crosstalk with myeloiad dendritic cells. PLoS One 7: e32588.


2)マウス脾臓細胞を用いてプラズマ乳酸菌のNK細胞の活性化能を検証した。その結果、プラズマ乳酸菌刺激によりNK細胞の活性化が確認された。更に、骨髄細胞由来樹状細胞と脾臓由来NK細胞を共培養した結果、プラズマ乳酸菌で刺激した樹状細胞と共培養した時のみNK細胞が活性化することが確認された。また、経口摂取により、in vivoでのNK細胞の有意な活性化が示された。これより、プラズマ乳酸菌は樹状細胞の活性化を介してNK細胞を活性化することが示唆された。

Suzuki H, Ohshio K, Fujiwara D. Lactococcus Lactis subsp. lactis JCM 5805 activates Natural Killer Cells via Dendritic cells. (2015)Biosci Biotec Biochem 80(4):798-800.


3)マウスに1mg/dayのプラズマ乳酸菌を2週間経口投与し、その後パラインフルエンザウイルスを感染させることで、プラズマ乳酸菌の抗パラインフルエンザ効果を検証した。その結果、プラズマ乳酸菌非投与群では10日以内に全個体の死亡が確認されたのに対してプラズマ乳酸菌投与群では死亡した個体が3割に低減し、更に肺炎症状の軽減が認められた。作用メカニズム解析の結果、腸管のpDC活性化およびIFN産生量の上昇、肺組織中各種抗ウイルス遺伝子の発現上昇が関与していることが示唆された。(図4)

図4)マウスにおけるパラインフルエンザウイルス感染抵抗性の上昇及び作用機構の解明

A. マウスに2週間プラズマ乳酸菌を摂取させ、致死量のパラインフルエンザウイルスを経鼻感染させた。写真はday3時の肺病理切片。
B. プラズマ乳酸菌摂取時の肺組織におけるIFN依存性抗ウイルス因子の発現量を示す。

Jounai K, Sugimura T, Ohshio K, and Fujiwara D. (2015)Oral administration of Lactococcus Lactis subsp. lactis JCM 5805 enhances lung immune response resulting in protection from murine parainfluenza virus infection. PLoS One Vol 10: e0119055.(2015)


4)ヒトの末梢血単核球由来のpDCを用いて、in vitroにおけるプラズマ乳酸菌のヒトpDC活性化能を検証した。その結果、pDC活性化の指標となるHLA-DR及びCD86の発現量が上昇し、Ifn-α、Ifn-β、Ifn-λ等の遺伝子発現が上昇した。更に、健常な男女を対象としてプラズマ乳酸菌で発酵させたヨーグルト飲料(被験食品、プラズマ乳酸菌を約1,000億個以上含む)もしくはプラズマ乳酸菌を含まず香味を同一にした飲料(プラセボ食品)を摂取するプラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施した。試験食品の摂取期間は4週間であり、被験食品群19名、プラセボ食品群19名が解析対象となった。試験食品摂取期間において、被験食品群はプラセボ食品群と比較して風邪自覚症状累積スコアが有意に低かった。血中の免疫細胞を用いた検討では、プラセボ食品群と比べて被験食品群において試験終了時の血中pDC活性が有意に高かった。(図5)

図5)ヒトにおけるプラズマ乳酸菌摂取時の血中pDC活性

健常人ボランティアに対する二重盲検並行群間試験。4週間後、血中pDC活性をHLA-DRを指標としてフローサイトメーターで測定した。

Sugimura T, Jounai K, Ohshio K, Tanaka T, Suwa M, and Fujiwara D. (2013)Immunomodulatory effect of Lactococcus Lactis JCM 5805 on human plasmacytoid dendritic cells. Clin Immunol 149: 509–518.


5)年齢30歳以上59歳以下の健常な男女を対象として、プラズマ乳酸菌で発酵させたヨーグルト飲料(被験食品、プラズマ乳酸菌を約1,000億個含む)もしくはプラズマ乳酸菌を含まず香味を同一にした飲料(プラセボ食品)を摂取するプラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施した。試験食品の摂取期間は10週間であり、被験食品群106名、プラセボ食品群107名を解析対象とした。試験食品摂取期間において、風邪・インフルエンザの累積罹患者数は、プラセボ食品群が14名であったのに対して、被験食品群は7名であった。更に、プラセボ食品群と比較して被験食品群では、「咳・のどの痛み・熱っぽさ」等の風邪・インフルエンザ様症状の発症が有意に軽減された。末梢血単核球を用いた検討では抗ウイルス遺伝子であるISG-15遺伝子の発現量の有意な上昇が確認された。(図6)

図6)ヒトにおけるプラズマ乳酸菌接種時のインフルエンザ様自覚症状

健常人ボランティアに対する二重盲検並行群間試験。冬季にプラズマ乳酸菌で作ったヨーグルトを摂取させ、期間中の累積自覚症状スコアを解析した。

Sugimura T, Takahashi H, Jounai K, Ohshio K, Kanayama M, Tazumi K, Tanihata Y, Miura Y, Fujiwara D, and Yamamoto N. (2015)Effects of oral intake of plasmacytoid dendritic cells-stimulative lactic acid bacterial strain on pathogenesis of influenza-like illness and immunological response to influenza virus. Br J Nutr. 114:727-733.(2015)


6)年齢18歳以上39歳以下の健常な男女を対象とし、プラズマ乳酸菌を1,000億個含有するカプセル(被験食品)もしくはプラズマ乳酸菌の代わりに結晶セルロースを含有するカプセル(プラセボ食品)を摂取するプラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施した。試験食品の摂取期間は12週間であり、被験食品群191名、プラセボ食品群205名を解析対象とした。試験食品摂取期間において、被験食品群はプラセボ食品群と比較して「喉の痛み」や「咳」といった風邪・インフルエンザ様症状の発症が有意に軽減された。末梢血単核球を用いた検討では被験食品群においてのみ、試験食品摂取前と比較して摂取後においてpDC活性化の指標であるHLA-DRの発現量の有意な上昇や抗ウイルス因子であるviperin遺伝子の発現量の有意な上昇が確認された。

Shibata T, Kanayama M, Haida M, Fujimoto S, et al. Lactococcus Lactis JCM 5805 activates anti-viral immunity and reduces symptoms of common cold and influenza in healthy adults in a randomized control trial. (2016)J Func Food. 24 : 492-500.


7)年齢20歳以上65歳未満の健常な男女を対象とし、プラズマ乳酸菌を1,000億個含有する飲料(被験食品)もしくはプラズマ乳酸菌を含まずその他の処方が同一な飲料(プラセボ食品)を摂取するプラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施した。試験食品の摂取期間は8週間であり、被験食品群47名、プラセボ食品群48名が解析対象となった。試験食品摂取期間において、被験食品群はプラセボ食品群と比較して「鼻汁」や「寒気」といった体調の指標の発症が有意に軽減された。末梢血単核球を用いた検討ではpDC活性化の指標であるCD86の発現量の有意な上昇や抗ウイルス遺伝子であるISG-15遺伝子の発現量の有意な上昇が確認された。

鈴木弘章, 金山雅也, 藤井敏雄, 藤原大介, 杉村春日. (2015)乳酸菌Lactococcus Lactis subsp. lactis JCM 5805含有飲料の摂取による抗ウイルス免疫応答および体調の維持に対する効果—プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験—. 薬理と治療 Vol.43 No.10 Page.1465-147.


8)岩手県雫石町の全小中学校に通う児童・生徒を対象とし、プラズマ乳酸菌で発酵させたヨーグルト飲料(被験食品、プラズマ乳酸菌を約1,000億個含む)を2015年1月16日~3月18日まで週3回摂取させた。雫石町の隣接する7市町村のうち、2015年のインフルエンザ発症パターンが雫石町と同様であったA町と雫石町のインフルエンザによる欠席者数を週別の罹患率として比較したところ、配布期間中の最大罹患率が雫石町で約3割低かった。さらに、累積罹患率が雫石町でA町に比べて有意に低下した。

Sakata K, Sasaki Y, Jounai K, Fujii T, Fujiwara D. Preventive Effect of Lactococcus Lactis subsp. lactis JCM 5805 Yogurt Intake on Influenza Infection among Schoolchildren. Health, 9: 756-762.(2017)


9)年齢20歳以上60歳未満の健常な男女を対象とし、プラズマ乳酸菌を1,000億個含有するカプセル(被験食品)もしくはプラズマ乳酸菌の代わりにコーンスターチを含有するカプセル(プラセボ食品)を摂取するプラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験を実施した。試験食品の摂取期間は4週間であり、被験食品群56名、プラセボ食品群55名を解析対象とした。試験食品摂取期間前後の比較で唾液中IgA量について、プラセボ食品群では変化がなかったが、被験食品群で有意な増加が認められた。さらに好中球貪食能について、プラセボ食品群では有意な低下が認められたが、被験食品群では変化がなかった。また、試験食品摂取期間中の「のどの痛み」の累積が、被験食品群ではプラセボ食品群と比較して有意に軽減された。末梢血単核球における抗ウイルス遺伝子(Irf7, Mx-1及びOAS1)の発現量について、試験食品摂取期間前後の比較でプラセボ食品群では有意な低下が認められたが、被験食品群では変化がなかった。

Fujii T, Jounai K, Horie A, Takahashi H, Suzuki H, Ohshio K, Fujiwara D, and Yamamoto N. Effects of heat-killed Lactococcus Lactis subsp. lactis JCM 5805 on mucosal and systemic immune parameters, and antiviral reactions to influenza virus in healthy adults; A randomized controlled double-blind study. J Func Food. 35: 513-521, 2017.


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プラズマ乳酸菌library研究レポート

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